シェービング、道具の把握と使いこなしで心地よさが決まる

シェービング

こんにちは。黒川結子です。
2016年の今年は福女と呼んでもらえる干支で、48歳。
高卒→専門学校卒→インターン生と順当に進むと、29年のキャリアになります。

先日、上記画像を見た剃刀のことに詳しいベテラン理容師(御年70以上)の先生が「カミソリの使い方いいですね」とFBでコメントをくれました。
なので、お客様には退屈な内容かもしれませんが、オタクな内容に触れてみようと思います。

インターン制度があった私の頃は、サロンに入ってすぐから剃刀のトレーニングがありました。

しかも、私入ったサロンは替刃式の剃刀でしたから、29年間、替刃式剃刀を使いこなしているので、道具に進化があろうとも使うことに対しては、正直、大した差はないのです。

それよりも進化した道具の良さを、いかに、使い分けられるのか。
そちらの方が大切だと思うのです。

替刃式には刃を入れる鞘(さや)の形状、持ち手の形状、替刃の形状がいくつかあり、それらの組み合わせによって、よりよい快適なシェービングが行えます。

ですので、フォルダーも替刃も1種しか知らないと、それがすべてになりますし、新しいものが出たときに、気になっても使いこなせずに悶々としてしまいます。

剃刀と友達のように仲良くなるには、セルフシェービング

手で行う技術=手技は、いつだって鍛錬でしか上達しないので、近道をしたいなら常に練習しかありません。

そして、カミソリは高度技術なのに、自分自身の肌を練習台にすることが可能。

自分の顔そりを、プロの剃刀で行えないようでは、剃刀が手の一部として扱えていない証拠ですから、道具を変えたところで、お客様に施術するなんて失礼な話です。

1週間毎に自分の顔をシェービングしていれば、カミソリの重みや替刃の微妙な刃あたりは、感じることができますから。

理容師と剃刀

この持ち方の違いわかりますか?
右の持ち方の方が剃刀を軽く持っています。軽く持っているというのは、自在に動かしやすいということにつながります。

ちなみに、このレザー(剃刀)には替刃を入れてあります。
この剃刀フォルダーと付けた替刃の場合は、左側の角度が適正角度です。
右のように皮膚に対して0度で剃るフォルダー×替刃の場合もあります。

剃刀持ち方

こちらの持ち方の違いは、はっきりと判りますね。
どちらの持ち方が肌への負担がかからないのでしょうか??

剃刀の重みを利用して剃るプロのシェービングは、下の持ち方だと重みを利用しにくいです。
また、手首のコントロールがしにくくなるので、剃刀の運行可動域が狭くなり、チョコチョコ剃りの傾向があります。

このように些細なことが、剃刀の仕事に影響があります。
実務時間が長くても、道具の進化や新しいものへの興味や向上がないと、気が付かないことはたくさんありますし、自分で考えてみるという思考が働かなくなるのです。

新しいことに興味ばかりあっても、覚えた技術を鍛錬したり、学んだ知識をアウトプットしたりしないと、自分の身にならないということを40歳を過ぎて、はっきり気が付いた花結店主です。。(遅すぎる。。)

基本、剃刀シェービングは理容師の技術と仕事です。(例外は割愛)
プロの剃刀は、切れ味がいいからリスクもあります。
そのリスクを限りなくなくし、心地よいシェービングを提供するためにも、一番時間をかけて鍛錬する必要があると私は思っています。

理容師になってから出産入院を除き、6回の入院経験し、いずれも剃刀は持参し、折に触れ、自分の顔や腕を剃っていたくらい、剃刀に対する熱は高いのですよ!